一人一人の体の特性を十分に見きわめ、
個々に適した体外受精を提案します
移転開業〜体外受精専門クリニックとしてさらに充実
1962年より地域の分娩を数多く扱ってきた幸町産婦人科診療所。1992年より不妊外来をスタートさせましたが、2002年にお産をクローズし不妊治療専門のクリニックにリニューアル。その後、一般不妊診療をやめ、診療内容をさらに特化した体外受精専門のクリニックとして躍進。そして2011年5月、府中駅から徒歩4分の新しい施設へ移転し、幸町IVFクリニックと名称を変更して新しく生まれ変わりました。新しいクリニックは、和をイメージした落ち着いた雰囲気。1階受付フロアからカーブして2階フロアに上がる階段は解放的で、2階フロアにゆったりした待合室を設け、一面が大きなガラス窓でできていて、やさしい採光が好印象でした。
施設と名称は変わりましたが、体外受精に特化した診療スタイルは堅持し体外受精専門クリニックとして一層の充実を目指しているそう。移転前と同様に、一般不妊治療を希望される患者さんの初診はお断りして、体外受精を希望される方のみ初診を受け付けているそうです。
今回のリニューアルで、最も力を入れたのが培養室の拡充とのこと。旧施設より広いスペースを確保し、機器を充実させることにより、ラボのレベルと安全性をいっそう向上させたそうです。「これまで行ってきた、紡錘体を観察する特殊な顕微鏡を利用したレスキューICSIや安全性の高いICSIに加えて、タイムラプスビデオを新規に設置するなど、体外受精専門クリニックとしていっそう充実した診療を目指しています。」と雀部院長は説明してくださいました。
卵を扱う培養士と患者の交流も大事に
「体外受精を行う前に、必ず準備周期を1周期とるのがうちのクリニックの特徴です」。その準備周期の間に必要な検査をしたり、卵巣機能の評価をするのだとか。「体外受精には、卵巣を刺激する方法などいろいろなやり方があります。クリニックによってはうちの体外受精はこのやり方ですと画一的な治療をしているところもあるようですが、卵巣には一人一人クセがあり、子宮や卵などの状況も個人によって違います。ですから、1周期よく調べてから治療をスタートするのがよいと私は考えるのです」
体外受精に欠かせないのが確かな技術力を持ったエンブリオロジスト(培養士)の存在です。幸町IVFクリニックで採用しているエンブリオロジストは、全員、臨床検査技師の資格を持っているかたのみです。「エンブリオロジストは培養室にこもりっぱなしではなく、患者さんとじかに顔を合わせることが大事」と雀部院長は言います。「この卵一つにどれだけの思いが込められているかを感じることで、『○○さんの赤ちゃんになる卵』と意識しながら卵を扱い、自然に心のこもった仕事ができる」という考えから、同クリニックでは、体外受精の説明会やコーディネート、結果の説明を担当したり、診察室で医師と同席するなど、エンブリオロジストが患者さんと接する機会をふやしているそうです。
同クリニックのエンブリオロジストのチーフである雀部崇代さんに聞いてみると、「臨床検査技師として教育を受けてきた技師が卵や精子をとり扱うことで、医学知識をベースに体外受精全体を見渡すことができますから、医師は患者さんの状況をより正確に把握することができるのです。それから、受精卵は言ってみれば極小未熟児のようなもの。ヒトの命を預かる医療現場で働いているということは常に意識しています」と話します。
さらに「受精卵診断」が雀部院長の研究テーマで、米国留学中にはそのトップレベルの知識や技術を学び、大学在籍中は、積極的にその研究を積み重ねてきました。「もともと生殖医療には遺伝の問題がつきもので、治療の過程で遺伝の相談を受けることが多いのです」と話す副院長は、生殖医療専門医と臨床遺伝専門医、2つの資格を保持した日本でも数少ない生殖遺伝学のエキスパート。遺伝子診断を併用した不妊治療や生殖遺伝相談にも対応できます。